水分補給で最も重要なのは、運動前です。それはなぜなのか解説していきます。
運動中に失われる水分量
暑熱環境(夏の暑さのような環境)での運動や、長時間の運動、強度の高い運動中は、たくさん汗をかきますよね。汗をかかなくても運動を続けていると呼吸の数が増えるので、口から水蒸気となって出て行く水分も当然ふえます。
このような状況では、1時間あたり約1.8L~多い人で3.8Lもの水分が失われます。
失われた水分を補うことができないと、体温が上昇していくため、疲労感をともなうパフォーマンスの低下が始まり、熱射病を引き起こし、死亡することすらあります。
しかし、ほとんどの人が、運動中に行う自発的な水分補給では失った水分の2/3しか補給していません。
実際、運動中に2Lペットボトルをまるまる飲みきるような方は少ないのではないでしょうか?
人は1時間で1Lしか水分を吸収できない
これが運動前の水分補給が大切であるといわれる理由です。
飲み物を飲んだだけでは、水分補給をしたとはいえません。腸で吸収され、血管に入り込むことで初めて、水分補給の完了です。
そして、腸が水分を吸収できる最大の量は1時間に約1Lです。
吸収の良いスポーツドリンクであろうと、腸の機能の限界が1L/時間なので、吸収量そのものは増えることはありません。
まとめ
運動中に失われる水分は1時間あたり1.8Lを超えるのに対し、人が吸収できる水分は1時間あたり1Lです。
必然的に喪失量>吸収量になってしまうため、運動前に十分な水分を補給することが大切になるわけですね。
具体的にどれくらい摂ればいいの?という方はこちら