トレーニングをやめてしまうことをディトレーニングといいます。
トレーニングをやめると、筋肉量やパワーはだんだん落ちていって、最終的にはトレーニングをやり始める前の状態に戻ってしまいます。
ではどれくらいのペースで筋肉は落ちていくのか。筋トレを中断して良いのは何日間か。
この記事ではディトレーニングについて解説していきます。
現在判明していること
ディトレーニングについての研究は少なく、ディトレーニングがどれくらいのペースで進むのかについては十分な解明がされていません。今のところ分かっているのは
- トレーニング経験の長いアスリートでも、趣味で筋トレしている程度の人でも、2週間のディトレーニングでは筋力と筋パワー(スピード×力)に対する影響はほとんど無い。
- 筋力や筋パワーの低下よりも早く、筋肉のサイズが小さくなる可能性がある
- 週1~2回のトレーニングで筋力は維持できる
- 無酸素性持久力(200mや400mの短距離走など)はより低下しやすい傾向がある
- 等尺性筋収縮(おもりを持ち上げてキープしたり、逆立ちの姿勢を保ったり)の筋力は衰えやすい
- 32週間のディトレーニングでは女性の場合筋力が著しく低下したが、トレーニングを始める前よりは筋力が高かった
という6つです。漢字多くて読むのめんどくせぇって方は、赤文字のところだけおさえておけば大丈夫です。
これらを踏まえて、忙しくてトレーニングができない場合の対策をトレーニングの目的別に考えてみましょう。
大きくした筋肉を維持したい人
最低でも週に1回はトレーニングを行いましょう。また、筋肉のサイズは食事の内容(特に摂取カロリー)の影響を受けやすいため、しっかりとカロリーをとることも大切です。
トレーニングをしないからといって摂取カロリーを減らすと、筋肉は減っていきます。
筋力やパワーを維持したい人
2週間に1~2回のトレーニングである程度パフォーマンスを維持できると思われます。2週間程度であればトレーニングを中断しても特にパフォーマンスの低下は起こらないため、神経質にスケジュールを管理する必要はないです。
筋持久力を維持したい人
週に1~2回はトレーニングを行いましょう。持久力は筋力やパワーよりもディトレーニングの影響を強く受けます。しかし、低下した持久力を向上させることは難しくないので、そこまで不安になることもないです。
最後に
ディトレーニングについてはまだまだ研究の余地がある分野のようです。ですので、今回の記事はあくまでも参考程度に読んでいただければと思います。