「代謝」と聞いて、その意味を説明できるでしょうか?
今回の記事では、代謝の意味と、代謝の種類について解説していきます。
人体における代謝とは、
「食べたものや体を作っている物質をエネルギーに変えたり、エネルギーを使って物質を合成し、体を作ったりする過程」のことをいいます。
物質を分解してエネルギーを作り出す過程を異化
エネルギーを使って物質を合成する過程を同化といいます。
食べ物や体を作っている物質は複雑な分子構造を持っています。これが単純なものへと分解されていく過程では、エネルギーが発生します。逆に単純な分子構造のものを複雑な分子構造にするにはエネルギーが必要になります。
異化はカタボリズム、同化はアナボリズムと言われることもあります。
●異化(カタボリズム)の例
- 食べたご飯がエネルギーになる。
- 体脂肪がエネルギーとして使われる。
- 筋肉を分解してエネルギーを作り出す。
●同化(アナボリズム)の例
- 食べたお肉が筋肉に合成される。
- カルシウムが骨に合成される。
代謝とはこの異化作用と同化作用のことをいいます。
人が生きていく上で必要なエネルギーや、体を動かすときに消費されるエネルギーのことを「代謝」と表現することがあります。ややこしいですね…
この場合の「代謝」は大きく2つに分かれます。
心臓を動かす、呼吸をする、脳を働かせるなど、生きていくために必要最低限のエネルギーのことを基礎代謝(安静時代謝)といいます。
要は、寝ているだけで消費されているエネルギーということです。
体を動かすときに使われるエネルギーのことを活動代謝(生活代謝)といいます。運動だけでなく、掃除や洗濯、料理などの家事全般や、仕事で書類を運ぶといった、安静にしているとき以外全ての場面を含みます。
まとめ
①「代謝」とは、エネルギーを作ったり、体を作ったりする過程のことをいう。
②生命活動や身体活動で消費されるエネルギーのことを「代謝」という場合もある。
「糖の代謝を助ける」といった使われ方の時は①の意味。「代謝を上げてやせる」といった使われ方の時は②の意味です。
「代謝」という言葉の意味が理解できると、体のことについての情報が読みやすくなります。是非覚えてみてください。